3 平成25年度
3.50 2013.8.26 13:00~16:00実地研修「理化学研究所(最先端研究施設)訪問」

日時:平成25年8月26日(月)13:00~16:00

場所:理化学研究所(埼玉県和光市)

受講者:11名(教員7名,学生4名)他引率3名

領域:Ⅰ 最先端の自然科学

概要:日本を代表する最先端研究機関である理化学研究所を訪問し,仁科加速器研究センターを見学するとともに,脳科学研究の最前線についての講義を受けました。

内容:はじめに,展示施設「理研ギャラリー」を見学し,理研の歴史とこれまでの研究成果の概要について,職員の方から解説していただきました。次に,仁科加速器研究センターの実験施設を研究者の和田道治氏(低速RIビーム生成装置開発チームリーダー)の解説と案内で見学しました。そして,脳科学総合研究センターで,研究者の永雄総一氏(元チームリーダー)から脳科学の先端研究についての講義を受けた後,脳科学についての解説展示施設Brain Boxを見学しました。

仁科加速器研究センターのRIビームファクトリーは,超伝導リングサイクロトロン(SRC)などを用いて,光速の約70%まで加速した原子核のビームを標的となる原子核に衝突させ,壊れた原子核(RIビーム)を高効率で収束させ,種類毎に分離したビームで実験を行うことで,超新星爆発のときに瞬時に生まれた未知の原子核を含む,これまで宇宙で生まれてきたほぼすべての原子核を生成・観察できる能力をもった世界最大,最強の加速器です。

理化学研究所の地下にあるこの巨大な実験施設に圧倒されながらも,新たな科学や技術を生み出すための基礎研究の積み重ねの大切さが実感できました。

 脳科学の先端研究の講義では,動物実験の結果から,学習が一気にまとめて学習するよりも,休憩を挟みながら何回も繰り返す方が記憶は長く続くという“分散効果”があることなど,学習指導に関わりのある話しがあり,受講生も興味深く聞き入っていました。

 受講生の感想には,理科を教える教員がこうした訪問研修機会を通じて,最先端科学を知ることや科学者の考え方を知ることは,子どもたちを教える上でさまざまな意義や有用性があるとの意見が数多く見られました。  (文責:小倉 康)

                 超伝導リングサイクロトロン(SRC)                               放射線遮蔽の重厚な扉で仕切られている

                   超伝導RIビーム生成分離装置                                           脳科学の先端研究についての講義  

 

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