1 平成27年度
1.25 2015.8.4 13:00~16:30「物理量の扱い方 (振り子の運動を例に)」

講座「物理量の扱い方 (振り子の運動を例に)」実施報告

 

日時:平成27年8月4日(火)13:00~16:30

場所:教育学部物理学第一実験室

講師:大向隆三

受講者:7名

領域:Ⅱ

概要:物理における実験では、「量」を測ることが基本です。測定の結果得られた値が同じか異なるか、異なる場合にその差はどのような意味を持つのかは、実験ごとに慎重に検討すべき内容です。本講座では、このような物理実験で得られた測定値についての見方を学ぶと同時に、小学校の授業を想定して実際に自分で行った実験結果を講義で学んだ方法を用いて分析・検討するトレーニングも行いました。

はじめに、物理実験における誤差に関して講義を行いました。誤差とは何か、算術平均の原理、誤差の種類分け、偶然誤差の統計的な処理方法などについて、図や式も用いて解説しました。 受講者は何気なく測定値の平均値を求める作業を児童や生徒に指示している経験を持っていましたが、本講義での解説によって明瞭にその科学的根拠を理解できたのではと考えます。

 次に小学校理科で行われる振り子の周期測定を例に実験を行いました。ストップウォッチを用いて10周期の値を10回測定し、振れ幅を5度から80度まで変化させて測定しました。 「振り子の等時性」は振れ幅が小さいときに限り成り立ちますが、今回の測定結果を誤差の値と関連付けて解析し、振り子の周期が振れ幅を大きくするに従って長くなって行くことを確認できました。これは、振り子の等時性を振れ幅に関係なく普遍的に成り立つと勘違いしている受講者には少し驚きの結果であったようです。また、サイクロイド振り子の試作と周期測定実験も実施し、こちらは、振れ幅によらず周期がほぼ一定であることを定量的に確認できました。

 受講者の中には数値の扱い方について慣れていない方も見られましたが、共同実験者と協力し合いながら実験を遂行できました。機械的に数字を扱うのではなく、その背後に隠れた科学的な意味を問う、それこそが見えない自然を観ることが出来るようにする重要なツールであることを受講者の皆さんは認識できたのでは思います。

 

(文責 大向隆三)

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