2 平成26年度
2.8 2014.6.24 13:00~16:45「物理量の扱い方」

講座「物理量の扱い方」実施報告

 

日時:平成26624日(火)13:0016:45

場所:埼玉大学教育学部B312物理学第一実験室

講師:大向 隆三(埼玉大学教育学部准教授)

受講者:6名(教員6名,学生0名)

領域:Ⅱ CST実験観察

 

概要:物理における実験では、「量」を測ることが極めて重要です。測定の結果得られた値が同じか異なるか、異なる場合にその差はどのような意味を持つのかは、実験ごとに慎重に検討しなければなりません。単に数値を眺めるのではなく、自分の行った実験の精度や得られた値の分布について考えることは物理実験技能を究めるための必須の能力です。本講座では、このような物理実験で得られた測定値についての見方を学ぶと同時に、実際に自分で行った実験結果を講義で学んだ方法を用いて分析・検討するトレーニングも行いました。

 

内容:はじめに、物理実験における誤差に関して講義を行いました。誤差とは何か、算術平均の原理、誤差の種類分け、偶然誤差の統計的な処理方法などについて、数式を示しながら解説しました。 少し難しい数式の羅列に参加された多くの先生は戸惑っておられた様子でしたが、本質的な理解を優先させるためにあえて講義で取り上げ紹介しました。受講者は普段の小中学校における授業において測定値の平均値を求める作業を児童や生徒に指示しているものの、その物理的理由についてはあまり考えたことがない様子でしたが、本講義での解説によって明瞭に理解できたのではと考えます。

 次に小学校理科で行われる振り子の周期測定を例に実験を行いました。ストップウォッチを用いて10周期の値を10回測定し、振れ幅を5度から90度まで変化させて測定しました。実験データをもとに平均値(最確値)、平均二乗誤差、器械的誤差の値を求め、周期の値を決定する作業に取り組んでもらいました。これらの実験結果を改めて検討し、振り子の振れ幅と周期の関係について物理的な考察を加えることができました。引き続きサイクロイド振り子の試作と周期測定実験も実施し、今まで学んだ内容の確認を行うと同時に、サイクロイド曲線上を運動する物体の物理的性質も学ぶことができました。

 受講者の中には数値の扱い方について慣れていない方もいましたが、共同実験者と協力し合いながら実験を遂行できました。電卓の画面に表示された通りの数字をただ漫然と書き取るのではなく、その背後に隠れた科学的な意味を問うことこそが見えない自然を観る重要なツールであることを受講者の皆さんは認識できたはずです。(文責:大向隆三)

 

Skip Table of contents

Table of contents

Skip Settings

Settings

  • Book administration