3 平成25年度
3.43 2013.9.24 13:00~16:50 講座「植物の成長と光」

日時:平成25年9月24日(火)13:00~16:50     

場所:埼玉大学教育学部生物学実験室

講師:金子康子(埼玉大学教育学部教授)

受講者:10名(教員10名,学生0名)

領域:Ⅱ 理科好きを増やす魅力的な観察実験法

 

 

概要:植物の伸長成長の仕組みを理解するための簡単な実験観察を行った。光が植物の成長に与える影響や,植物が重力を感じる仕組みについて観察を通して実感することを目指した。

 

内容:ダイコンとキュウリの種子を明所と暗所で発芽させた芽生えを準備した。受講生は各自プレパラートを作製し,光学顕微鏡を用いて様々な角度から観察を行った。

左の写真と以下の文章は受講生のレポートから抜粋した。

「冒頭の対照実験ではすぐにでも授業に取り入れ,光の大切さや科学的な思考力の向上,関心意欲を引き出すことができると考えた。」

「光を求めながら細く・長く伸びていくための養分が種子には含まれていること,光が当たるようになってから数時間で黄色かった子葉が緑色に変わっていくことを自分の目で確認できたことは今後に役立つと考える。」

「実感を伴った理解のためには『えっ』『本当?』と興味を感じさせるような課題の設定が必要だと感じた。今まで,日なたより日かげのほうが草丈が大きくなるということは理解していたが,それが『細胞の大きさが大きくなったのか』『細胞の数が増えたのか』という観点から考えたことはなかった。実際に観察することで細胞が細長く大きくなっていることを実感を伴って理解することができた。」

「道管には驚いた。ふだん輪切りの様子を観察するが,縦の様子を初めて見ることができた。バネのようになっており,伸びているものもあり,驚きを隠せなかった。違った角度から見ることで植物の不思議さやたくましさを感じることができたので授業でも取り入れたい。」

「細胞には重力を感じる場所があることを確かめた。デンプンが細胞の下に集まる様子で確認したが,大変驚いた。植物と光の観察から,重力を感じるという考えができたことも新たな考え方でありとても新鮮だった。」   (文責:金子康子)