3 平成25年度
3.70 2013.7.23,24 17:00~「地層の観察・無セキツイ動物の分類」

CST観察実験「地層の観察・磯採集・無セキツイ動物の分類」実施報告

日時:平成25年7月23日(火)17:00~7月24日(水)17:00

場所:東京大学附属三崎臨海実験所

講師:日比野 拓、岡本和明(埼玉大学教育学部准教授)

受講者:8名(学生0名)

領域:II CST観察実験

 

概要:東京大学附属三崎臨海実験所の実習室と宿泊施設を利用して、1泊2日でCST観察実験「地層の観察・磯採集・無セキツイ動物の分類」を行う。三浦半島先端にある油壺は、海洋生物の宝庫であり、かつ海岸に沿って地層が隆起した場所があり、上記の観察実験に最適の場所である。実際に受講生が目で見て手で触って知識を身に着けてもらうことを目的とした。

 

内容:初日25日夜に、岡本による「岩石から読み取る地球」の講義(70分)と、日比野による「磯採集で注目してほしいこと」の講義(20分)を、東京大学附属三崎臨海実験所のセミナー室を利用して行いました。宿泊は臨海実験所敷地内の宿泊施設を利用しました。

翌日26日は8:00から油壺マリンパーク下の岩場で、地層の観察を行いました。地層の形状から、フィリピン海プレートが沈み込んだ様子やそのときに起こった液状化現象を読み取ることができました。受講生は岡本の話を聞きながら、カメラでその場所を撮影していました。

9:00からはほぼ同じ場所で、磯の生物を採集しました。この日は大潮で干潮が11:30だったので、潮だまりや岩の下からさまざまな生物を採集することができました。前日に行った日比野の講義に従って、受講生たちは、節足動物のエビ・カニや軟体動物の貝類以外の生物を熱心に探していました。

捕まえた生物は、臨海実験所の実習室で、動物門ごとに分類しました。見つけるのが難しい紐形動物や扁形動物、外肛動物を採集した受講生もいました。これらの生物のスケッチや写真を撮って無セキツイ動物を分類することを課題としました。

中学校理科の教科書には無脊椎動物として、節足動物と軟体動物、残りはその他としてまとめられています。しかし、海にはさまざまな無セキツイ動物が存在することを、今回の実習を通して体験できたと思います。

(文責:日比野)