3 平成25年度
3.10 2014.1.24 13:35~16:30講座「CST実践力向上研修会(授業研究会)」

日時:平成26年1月24日(金)13:35~16:30

場所:熊谷市立籠原小学校

講師:埼玉県教育局市町村支援部義務教育課 主席指導主事 新井 裕則

   熊谷市教育委員会            指導主事 吉田 順一

受講者:1名(教員1名,学生 名)

領域:Ⅲ 小中学校実践理科指導法・マネジメント

概要:

(1)公開授業 単元名「もののとけ方」 小学校第5学年2組

  CST候補者を授業者として,公開授業を行う。ものを水に溶かす実験を行い,実験前後で全体の重さが変わらないことから,溶かしたものは水溶液の中に全部あることに気づかせ,水溶液をモデルで表現させる。これらの活動を通して,ものが水にとけてもその前後で全体の重さは変わらないことを理解させる。

(2)研究協議 参加者 小・中学校教員20名

内容:

(1)公開授業

  ・指導案作成に当たっては,児童の実態調査を入念に行い,調査結果から単元を通した児童の思考の流れをもとに授業を設計した。このことにより,子どもたちの思考がつながり,主体性な学習を展開することができた。

・探求の流れを意識し,児童一人一人の予想を名前マグネットを使って表明させ,課題解決のための実験方法を小グループで考え実施したことは,現在求められている思考力や実験を計画する力の育成に効果的であった。

・単元を「もののとけ方」と設定したことで,小学校・中学校の教員とも研修できる内容となった。

(2)研究協議

 〈視点1〉児童に見通しをもたせ,学習意欲を喚起するものになっていたか。

  ・予想を一人一人表明させ,自分たちで実験を考え実施できたことは意欲の向上に有効であった。

〈視点2〉科学的な体験を重視し,実感を伴った理解が図られていたか。

  ・モデルを活用した粒子的な考え方は,事象を説明するのに効果的であった。

〈視点3〉言語活動の充実が図られていたか。

 ・小グループで,ホワイトボードに考えをまとめさせたことで,話し合わなければならない環境が

作られていたが,個人の考えをまとめさせてからの方が深まったのではないか。

(3)指導講評

  ・指導案を作成する際に,児童の思考の流れを図式化し,単元を通した学習の連続性を検討した点は,児童に主体的な学習をさせるために優れた取組である。

  ・課題を疑問文で作成し,学習のまとめが課題に対する答とすることで,児童にとってゴールが明確である。

  ・課題解決に向け,実験方法を考えさせる取組やモデルを使って表現させた取組は,全国学力学習状況調査において課題とされた点であり,是非参会者の学校でも実践していただきたい。

(文責:吉田 順一)